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事業報告

第63期事業報告

 2020年3月26日に弊社第63回定時株主総会が終了いたしました。

事業報告
(2019年1月1日~2019年12月31日)

1.営業の概要

 当期の日本は、平成天皇が退位し、新天皇が即位、令和新時代がスタートしました。直後6月に20カ国・地域首脳会合(G20)(通称大阪サミット)が大阪で開催され、米国のトランプ大統領、中国の習国家主席、ロシアのプーチン大統領など世界の首脳が出席されました。
また9月から11月にかけてラグビーワールドカップが日本中の12都市を舞台に開催され、過去最高の170万人の観客動員 数でありました。
 一方で9月に台風15号が、10月に台風19号、21号が関東を直撃し記録的な大雨災害をもたらしました。
 政治的には、日韓関係が歴史的な悪化を辿る中、中国の体制を問う香港デモが収束せず、米中の関税合戦による経済軋轢も先が見通されない状況の中、国内の消費税増税(8%→10%)の影響が懸念される状況が続いています。
 当社は一年を引っぱる指針として「妖精」を標榜しましたが、全般にチーズ類の売上げが好調で全売上比率が73%に達しました。また乳業大手メーカーによる国産バター出荷抑制に起因するバター製品の販売増(前年伸比130.5%)が続き、当社発祥のマーガリンの売上を超えました。
 全国的に人手不足感が蔓延していますが、当社としても積極的な中途採用、秋期学卒採用、上級管理職採用など多岐にわたる採用活動を展開し、期末人員506.5名(前期末比112.4%)となりました。
 その他、内閣から4度目の紺綬褒章叙勲を始め、各種団体から多くの表彰を受賞する年度となりました。
 以上の経緯で、総売上高253億円(前期比112.9%)経常利益15億17百万円(前期比109.3%)純利益9億円(前期比180.7%)と売上・利益とも過去最高を達成いたしました。
 当期の製品別売上実績は下記の通りであります。
製品別売上実績

 製品部門別に見ますと、チーズ類部門は、チーズ代替品(植物性)を含めて全生産販売量が2万tの大台を超えました。当社のチーズ事業参入は1961年で、以来59年が経過しています。過去10年間の伸び率は268.2%に達しています。 チーズ業界全体の過去10年間の伸びは140%前後と推定されますが、日本人一人当りの消費量は2.8kg前後で、欧米の15kg~25kgには遠く及びません。
 設備投資は、当期中にスライスチーズライン2号機を導入(8月)いたしましたが、次年度(8月)向けにベビーチーズライン4号機を発注いたしました。前年同様チーズ工場は目の回る忙しさで、当社第3工場である長浜工場も手一杯になりつつあります。
 バター部門は、海外産バターの再加工ビジネスが大半です。スタートしたのは40年近く前ですが、ポーション、キャラメルタイプが主流となります。バター製品の流通は日本の農政とも密接なつながりがあり、この40年近くその政策に翻弄されて来た歴史を持ちます。今から10年前、市場から「バターが消えた」騒動がありましたが、一連の経緯で当社も数億円の損害を被りました。昨年、蜂蜜バター(80:20)を開発致しました。量販店バイヤーからは高い評価を受けています。
 マーガリン部門はトランス脂肪酸問題を引きずり苦戦のまま推移しています。今やトランス脂肪酸含有量は大半がアメリカ方式を採用すれば、フリーの域にあるのですが、イメージの刷新は容易ではありません。「マーガリン」という小冊子があり、当社への賛辞に満ちています。
「ガーリックマーガリン」...容器の蓋を開けた瞬間に室内をガーリックの幸せな香りが駆け巡り、試食会場に「美味しいに決まっている」という声が盛り上がる。一口食べてみると「うますぎる!!」「これは一家に一つ常駐決定!!」
「たらこスプレッド」...読者の皆さん、気合を入れてついてきてください。マーガリンの新しい世界が見られます。一口食べて大爆笑。「たらこ感」を残すために相当な研究がされていると思われます。絶対に美味しいよ。
「フランス料理」...試食して絶叫するほどの美味しさ。ヤバイ、これは美味すぎる。マリンフードは恐ろしい会社だ。ガーリックマーガリンであれだけの完成度を見せつけておきながら、マーガリンの域を超えて、完全にフレンチのソース。もう帽子を脱ぐしかない。
 ホットケーキを中心とするシリアル類部門の苦戦が続いていますが、ヴィーガンホットケーキ(28アレルギーフリー品)の開発以降、各種の機能性製品への要望が続いています。小麦も乳も卵も使用しないホットケーキは世界初と思われます。
 当社のホームページに多くのお客様からメッセージを頂戴しております。
「インドの方と結婚した親友が、ヴィーガンになりました。親友達を招いてピザパーティーをする予定を立てております。」
「フレンチトーストとフランス料理食べました。中はふっくら、外はかりっと、家でこんなに美味しいフレンチトースト出来るんだ~。フランス料理はトーストしてキャベツを挟んだだけ。フレンチサンドがわが家で出来た。」
「一番印象に残ったのは工務大会の様子です。2連覇されたのは女性!!決勝にも女性が多く出場されていて驚きました。」
「我が家は主人も子供も燻製バターが大好きで、毎日愛食しています。和洋中どのジャンルの料理にも合うため、常にストックしています。」
 年が明け、いきなり「新型コロナウィルス禍」騒動が飛び込んで来ました。行政は企業に対し無責任に「想定されるリスクを提出せよ」との御触れを発行しますが、国自身が、想定外のリスクに慌てふためいている印象があります。
 今年、私達は一年を歩む指針に新しく「黎明~新時代、海神ポセイドンの力~」を掲げました。「黎明」の語義は"夜明け前"です。まだ夜は明けていない。しかし明ける寸前です、その時夜が最も深くなる、とも言います。今、事業の宇宙に生きる我々に新しい指針が力になることを祈ります。

2.図で見る昨年の成績

2019年度売上高

3.決算公告

第63期決算公告

(2020年3月27日付官報に掲載)

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