雑誌
月刊油脂 2024年9月号
特徴的な風味のスライスを新発売
物性、品質の改良を重ねて完成度を高める
マリンフードは、チーズ代替品「スティリーノ」を中心に拡大を続けている。
生乳生産量の減少や飼料・エネルギーコストの高騰などによる近年のチーズ製品の価格改定以降、追い風を受けて「スティリーノ」は販売量を著しく増加させてきたが、今年度も引き続き、好調を維持している。24年度の販売数量は前年比110%を見込んでいる。
2024年の市販用新商品として「とろけるガーリックスライス105g(7枚入)」、「とろけるはちみつスライス105g(7枚入)」、「使い切りとろけるシュレッド100g」の3品を発売した。その中でも特に「とろけるガーリックスライス105g」、「とろけるはちみつスライス105g」の2品が好調だ。市場にあまりないフレーバーのスライスであることが好調の要因とみている。同社は、スプレッド類でも、ガーリック味、はちみつ味の商品を発売しているが、スライスタイプは、加熱しても溶けださず、例えば、ハンバーグなどに乗せた場合は、形がそのまま残ることから見た目が華やかで存在感があり、かつ味もしっかり濃厚に感じることができるのが最大の特長である。また、「スティリーノ」は、値頃感があることが特長の一つであるが、同商品も、具材入りであるにも関わらず、値頃感を実現していることも好調を支えている。
同社は、消費者ニーズに応えるため「スティリーノ」の新商品開発と既存商品の改良を継続的に行っている。特に味や食感、見た目にこだわり、よりチーズに近い物性・品質を実現することをめざしている。また、消費者の選択肢を増やすために、開発当初こそシュレッドタイプのみだったが、スライス、ダイスタイプなどアイテム数を増やしており、今後もベビー、スモークタイプなど多様なラインナップに挑戦していく。
一方、業務用については、数量としては市販用に比べ少ないが、チーズ代替のシュレッドタイプが中心になっており、スティリーノ100%タイプ、ナチュラルチーズとのブレンドタイプを手掛けている。種類も、ゴーダタイプ、モッツァレラタイプのほか、レッドチェダーをイメージした色付きタイプも取り揃え、豊富なバリエーションがある。その他、製菓製パン業態などで使用されているダイスタイプや原料販売向けとして10kgブロック形状も展開している。
ところで、「スティリーノ」は、2007年の発売以来、常に進化を続けてきている。100%商品では、発売当初は、ナチュラルチーズ(ゴーダ)に比較して、コレステロールの削減率が90%であったものが、進化を続けて現在では98%減(完全なヴィーガン商品では99%減)までブラッシュアップした。しかし、進化しているのはコレステロールの削減率だけでなく、物性や風味においても改良を重ね、完成度が次第に高まっている。
今後は、多くのPBF商品が市場に登場しているため、単に植物原料使用という訴求のみで消費者の支持を得ることができなくなっており、より風味や物性で"本物"が求められたり、機能性や価格面など何らかの特徴やメリットが求められると考えている。必ずしも100%植物性のみに固執することなく、チーズやバターをブレンドすることで動物性原料が本来持っている特徴や良さをうまく融合させるなど、消費者ニーズを的確に把握しつつ柔軟な姿勢で常に価格や風味、物性等のバランスが取れた商品を開発していく考え。
生乳生産量の減少や飼料・エネルギーコストの高騰などによる近年のチーズ製品の価格改定以降、追い風を受けて「スティリーノ」は販売量を著しく増加させてきたが、今年度も引き続き、好調を維持している。24年度の販売数量は前年比110%を見込んでいる。
2024年の市販用新商品として「とろけるガーリックスライス105g(7枚入)」、「とろけるはちみつスライス105g(7枚入)」、「使い切りとろけるシュレッド100g」の3品を発売した。その中でも特に「とろけるガーリックスライス105g」、「とろけるはちみつスライス105g」の2品が好調だ。市場にあまりないフレーバーのスライスであることが好調の要因とみている。同社は、スプレッド類でも、ガーリック味、はちみつ味の商品を発売しているが、スライスタイプは、加熱しても溶けださず、例えば、ハンバーグなどに乗せた場合は、形がそのまま残ることから見た目が華やかで存在感があり、かつ味もしっかり濃厚に感じることができるのが最大の特長である。また、「スティリーノ」は、値頃感があることが特長の一つであるが、同商品も、具材入りであるにも関わらず、値頃感を実現していることも好調を支えている。
同社は、消費者ニーズに応えるため「スティリーノ」の新商品開発と既存商品の改良を継続的に行っている。特に味や食感、見た目にこだわり、よりチーズに近い物性・品質を実現することをめざしている。また、消費者の選択肢を増やすために、開発当初こそシュレッドタイプのみだったが、スライス、ダイスタイプなどアイテム数を増やしており、今後もベビー、スモークタイプなど多様なラインナップに挑戦していく。
一方、業務用については、数量としては市販用に比べ少ないが、チーズ代替のシュレッドタイプが中心になっており、スティリーノ100%タイプ、ナチュラルチーズとのブレンドタイプを手掛けている。種類も、ゴーダタイプ、モッツァレラタイプのほか、レッドチェダーをイメージした色付きタイプも取り揃え、豊富なバリエーションがある。その他、製菓製パン業態などで使用されているダイスタイプや原料販売向けとして10kgブロック形状も展開している。
ところで、「スティリーノ」は、2007年の発売以来、常に進化を続けてきている。100%商品では、発売当初は、ナチュラルチーズ(ゴーダ)に比較して、コレステロールの削減率が90%であったものが、進化を続けて現在では98%減(完全なヴィーガン商品では99%減)までブラッシュアップした。しかし、進化しているのはコレステロールの削減率だけでなく、物性や風味においても改良を重ね、完成度が次第に高まっている。
今後は、多くのPBF商品が市場に登場しているため、単に植物原料使用という訴求のみで消費者の支持を得ることができなくなっており、より風味や物性で"本物"が求められたり、機能性や価格面など何らかの特徴やメリットが求められると考えている。必ずしも100%植物性のみに固執することなく、チーズやバターをブレンドすることで動物性原料が本来持っている特徴や良さをうまく融合させるなど、消費者ニーズを的確に把握しつつ柔軟な姿勢で常に価格や風味、物性等のバランスが取れた商品を開発していく考え。