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パブリシティ

新聞 日本食糧新聞 2024年9月6日(金)

現場実行力高め成長へ

従業員の主体性を喚起

「ベビーチーズブレンド 明太子風味」㊧と「ベビーチーズブレンド スモーク&サラミ入り」
 現場の判断で迅速かつ適切な対応ができるかどうか。自然災害の頻発、感染症の拡大、世界情勢の激変など外部環境の不確実性が高まる中、変化に即応できる現場の実行力が企業の持続的成長において強く求められる時代になっている。マリンフードでは、現場主導の改善プロジェクトや教育プログラムにより従業員の主体性を喚起。実践力を競う「工務大会」や新入社員を個別に支援する「里親里子制度」など独自の施策も充実させ、一人一人が当事者意識を持って業務に当たるための組織風土を醸成している。
 同社は本社工場(大阪府豊中市)、泉大津工場(大阪府泉大津市)、長浜工場(滋賀県長浜市)、埼玉工場(埼玉県狭山市)の四つの生産拠点を有し、チーズ、バター、マーガリン、ホットケーキを中心に年間1000種類以上の商品を手掛ける。23年12月期の売上高は361億6911万円で、売上構成比率の約8割はチーズ類が占める。 
 旗艦工場となる長浜工場には200人を超える従業員が所属し、シュレッド、スライス、ベビーなど主力のチーズ類をメーンに年間1万t以上を生産する。ベビーについては同工場が一手に担い、プレーンなどの定番フレーバーに加え、9月に発売した「ベビーチーズブレンド 明太子風味」「同スモーク&サラミ入り」もすべてここで作られている。
 工場内で生産するアイテム総数は200種類を超えるため、従業員の円滑な意思疎通は業務効率化を図るうえで不可欠となっており、「月2回、従業員を集めて意見を出し合う改善プロジェクトを行っている。作業動線の見直しやラインの人員配置調整など、一つ一つは小さな取組みだが、積み重なると一定の効果が出てくる」と松田竹志常務取締役は話す。
長浜工場の工場長も務める松田竹志常務取締役

長浜工場の工場長も務める松田竹志常務取締役


 現場のパフォーマンスを高める独自の施策として、「自分たちで直す工場」をテーマにした「工務大会」というユニークな社内イベントも年に1回開催している。
 配管施工技術、電気回路施工技術、ベアリング交換技術など、実践的な技術を競い合うことで、業務に対する当事者意識向上や切磋琢磨によるコミュニケーション活性化を図る。
 新入社員1人に対して先輩社員が1人ついて1年間サポートする「里親里子制度」も現場の力を高める施策の一つ。「支える」「支えられる」という機会を意図的に作ることで、チームワークの基盤となる信頼関係構築を促す。
 こうした一人一人の努力や経験の蓄積が現場全体の士気を高め、同社独自のチーズ代替素材「スティリーノ」や動物性原材料不使用の「植物バター」といった革新的な商品を生み出すための原動力となる。
 組織として目指すべき姿は「わかりやすく伝えたい」との思いから、同工場のモットーは「元気で明るくぴかぴかの工場」と松田常務は笑顔で語る。