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パブリシティ

新聞 食料醸界新聞 2024年7月22日(月)

多様なチーズ類等を製造

伸長する「スティリーノ」に注力

 マリンフードは「長浜工場」(滋賀県長浜市)で、チーズ類など200品目以上の製品を生産している。敷地面積は甲子園球場のグラウンド面積に近く、全4工場の中で2番目に大きい。既存工場のノウハウを活かしながら、高品質で安心安全な製品作りと、環境対策に注力。小ロット受託製造の対応能力も高く、多くのPB商品も扱う。
長浜工場外観

長浜工場外観


 長浜工場は、工業団地・長浜サイエンスパーク内に立地。米原インターチェンジ、長浜インターチェンジから各5キロメートル、新幹線の米原駅から車で約10分、JR北陸本線田村駅から徒歩1分と、交通アクセスに優れている。
 敷地面積は3515坪、建築面積は1231坪、建築床面積は2078坪。従業員数はおよそ220人で平均年齢は30代。
 2012年に竣工。設備の増強を重ね、現在はシュレッドチーズ類2ライン、スライスチーズ類2ライン、ストリングチーズ2ライン、ベビーチーズ類5ライン、バター2ライン等を含む18ライン。
 鉄骨2階建てで、2階はベビーチーズ類ライン、1階はベビー以外のラインを設置。
 年間総生産量(2023年)は1万1005トンと、2013年比で約3.7倍になった。チーズ生産量は全工場(大阪府豊中市の本社工場、大阪府・泉大津工場、埼玉工場)の中でNo.1を誇る。
 小ロット受託製造も対応出来る小回りの利く工場で、ここ独自の設備で製造しているのは、ベビータイプと、バターのマルチパック、ストリング2種(業務用と家庭用の個包装)など。
 生産品目の構成比は、2015年はシュレッド70%超、ベビー20%弱だったが、その後、スライス、ベビーの大手量販PBの製造を始めた影響により、2023年はシュレッド(36.2%)、スライス(25.3%)、ベビー(23.6%)の3本柱となった。
 スティリーノは2007年に開発。植物性油脂や乳タンパクを加えて作る。研究に研究を重ね、クオリティを高めてきた。スティリーノの配合量によって、伸び具合やコレステロールをコントロールした様々な製品ができる上、冷めても柔らかい。シュレッド、スライス、ベビー、ブロックタイプなど多彩な形態で販売している。
 スティリーノは長浜工場と本社工場で製造しており、同社のチーズ類総生産量の約45%を占める。主原料の植物性油脂は比較的安価というコストメリットもあり、且つコレステロールが大幅にカットされている事から、現在販売数を伸ばしている。
スティリーノ釜

スティリーノ釜


 ここ長浜工場は高品質で安心安全の製品作りに取り組んでおり、それらの国際規格であるFSSC22000の認証を取得・運用。
 様々な環境対策にも積極的。太陽光発電の導入や、工場内のLED化を推進。製造過程で生じた規格外品は子ども食堂へ寄付し、フードロス削減に努めている。
 地域貢献の一環として、チーズ等を格安で提供する年2回の工場直売セールや、子ども会などを対象にした工場見学&試食会も行っており、近隣住民との触れ合いを大切にしている。

松田竹志常務取締役の話(6月中旬、長浜工場にて)
 長浜工場は、現在はほぼフル稼働で生産している。増産計画は常に頭にあり、建築費の上昇や円安による機械価格の高騰を踏まえながら、増築するかどうか検討している。原料高騰が続く中、植物性油脂が主原料のスティリーノの今年の販売は好調で、金額、数量ベースのいずれも110%前後で推移している。比較的原材料価格が安定しており、コスト計算がし易いメリットがあって、採用して頂く機会が増えてきた。味も評価され、リピート頂いている。今後営業キャンペーンを行いながら、スティリーノ配合「ベビーチーズブレンド」を強化していく。更に、ピザ店など、業務用の製菓・製パンルート開拓も進めたい。