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日本食糧新聞 2024年1月27日(土)
チーズの不可能を可能へ
昨年のチーズ関連部門の業績は、金額ベース・数量ベースともに2桁増を記録。けん引役となったのが「スティリーノ」だ。同年春に「スティリーノ」を使用した新商品5種類16品を投入したことや、既存の売れ筋商品をリニューアルしたことなどに加え、物価高を背景にした節約志向の高まりが消費拡大を後押しした。安定供給体制の維持・強化を図るため、製造ラインの増設なども行った。
新たな需要を喚起するためには、商品力の強さに加え幅広い業態で活用できる汎用(はんよう)性の高さが鍵となる。
「スティリーノ」は食品素材であることを強みに、NB品に加え流通用PB品、加工食品メーカー用原材料、外食産業用OEMなどさまざまな業態のニーズに柔軟に応じながら販路を拡大することに成功している。冷めても軟らかいという物性から、近年はSMの惣菜やベーカリーのパンなどでの活用も増えている。
昨年10月には「スティリーノ」と乳由来のチーズをブレンドして双方の魅力を合わせた「ベビーチーズブレンド」シリーズ3品をリニューアル発売。「チーズブレンド」という独自のカテゴリーを強化し、さらなるチーズ需要を引き出していく。