マリンフードのマーガリン類の前期（22年12月期）販売実績は、金額ベースで前年比12・９％増加した。今期の販売目標は金額ベースで前年比10・７％増としている。４月までの累計では21・３％増加しており、目標を上回っている。
　「原料高騰に伴い昨年から断続的に実施している価格改定による販売単価の上昇に加えて、新型コロナ関連の規制が大幅に緩和されたことにより引き続き業務用商品が伸長している」（同社）。
　重点商品は、乳製品などの動物性原料不使用ながらバターに匹敵する濃厚さがあるプラントベーススプレッド「植物バター」だ。同商品は、加熱しても濃厚な味わいになるよう、植物油脂に加えてココナッツペーストを使うことで自然な甘みを、酵母エキスや発酵調味料を配合して旨味を出し、本物のバターのような芳醇なおいしさをとことん追求した。
　昨年４月に発売したカップタイプの「植物バター」（１６０ｇ）を、個包装の８個入りミニパック（64ｇ）＝写真、ホテルやレストランで提供しやすい50個入りミニパック（４００ｇ）の「芳醇植物バター」として５月から順次発売している。個包装のためトーストやパンメニューの付け合わせのほか、調理の際に使いたい量を衛生的に使用できる。
　なお、家庭用商品の好評を受け、業務用商品のポンドタイプ（４５０ｇ）も発売した。
　動物性原料を一切使用していないため、ヴィーガンやフレキシタリアンの人でも安心して食べられる。乳製品のバターと比較してコレステロールを98％カット（同社調べ）。ソフトなため、冷蔵庫から出してすぐに使える。
「芳醇植物バターはバター価格高騰に対応するための代替商品としての側面を持っており、重点販売する」（同社）とし、３月から８月まで営業キャンペーンを実施し、拡売を図る。