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雑誌 食品新聞創刊75周年記念誌 「成長戦略を支えるサスティナブル経営 ~鍵を握る重点施策と攻めの展開~」 2021年11月30日(火)

「スティリーノ」で差別化

植物性代替商品でシェアトップ

吉村社長

代表取締役
吉村 直樹社長

 創業商品マーガリンを始め、チーズ、バター、ホットケーキなど幅広く展開。主力のチーズ類は全体売上の7割強を占め、全国に配荷されている。
 同社の代表的商品の一つがチーズ代替品の「スティリーノ」ブランド。現在の食品市場は、代替肉、代替ミルク、代替ヨーグルトなどの植物性商品が脚光を浴びており、同商品は各代替商品群でシェアトップと推定され、吉村直樹社長は「当社の強み」と強調する。
 「スティリーノ」は、チーズの主成分である乳脂肪を植物油脂に置き換え、乳たん白と乳化させた素材で、100%でも利用できるが、ナチュラルチーズをブレンドすることも可能で、その割合は商品によって異なるが、シュレッドからダイス、スライスと幅広く展開。さらに、ヴィーガンタイプや豆乳タイプがあり、スライスタイプのコレステロールオフ品は国内では同社のみが生産するなど、独自商品を積極的に開発している。
 最大の強みはチーズに匹敵するおいしさで、かつチーズより安価である点だ。チーズ市場はここにきて原料高騰が厳しくなっており、一方で外食市場はコロナ禍で厳しい状況が続いている。品質的評価の高いスティリーノ製品の提案で業務用市場再構築の一端を担う。
 また、同品は環境に資する商品でもある。植物性原料を採用するスティリーノの拡大は、動物によるCO2排出や飼料などの削減にもつながり、必然と環境貢献につながっている。