新聞
日本食糧新聞臨時増刊「食は"いのち"と"こころ"の糧」より 2019年
チーズ・バターが2桁増続く好調
代表取締役
吉村 直樹社長
同社の1~8月の全体の売上げでは、累計金額ベースで前年比13.6%増となっており、売上構成の73%をチーズ類が占める。カテゴリー別では、チーズは同15.2%増、マーガリンは同2.6%増、バターは同27.4%増、ホットケーキは同3.2%減で推移した。
業務用・家庭用どちらのカテゴリーにおいてもチーズ類が上位となった。家庭用は大手量販店向けのシュレッド・ベビー・スライスが上位を占めている。また、市場のバター不足の影響で「ミルクを食べる乳酪バター450g」や、生食できることがウリのシュレッドチーズ「かけるちーず」も好調に推移した。
ほか家庭用では、今春発売した「ミルクを食べるクリームチーズ風味」の、ベビーは小売店でのスポット特売などで拡販し、キャンデーは7月からCVSで3フレーバーを4ヶ月ずつ年間で導入する計画がある。また、今秋から「脂肪分30%オフヘルシーシュレッド」「とろ~り脂肪分30%オフヘルシースライス」、「私のはちみつバター」など個性的な商品を発売した。
業務用では、18年春発売の「クッキングモッツァレラ」の販売数が増加し、短期間で主力商品となり、19年度業務用加工食品ヒット賞を受賞した。当初はピザの耳に入れて使用する食材として発売されたが、加熱に向く特徴が支持されて、串カツ、天ぷら、チーズドッグ、鍋の具材など多岐に渡って使用されている。 海外に対しては今年3月から「プレジデントキャンディ」3品(ブルーチーズ、カマンベール、エメンタール)が韓国と香港へ販売開始している。また、キャンデーの3kgバルク販売やクッキングモッツァレラなど、販売形態やアイテムのバリエーションが増加しており、海外向け売上状況は同22.9%増と前年を上回っている。
設備投資では、長浜工場で8月にスライスラインを1ライン増設した。工場では年間150社の得意先を招き、新製品販売や開発の議論を積み重ねている。