新聞
日本食糧新聞 2014年8月22日(金)
第3のチーズ旋風を
「スティリーノ」PR
さらに特徴として、一般的なシュレッドチーズより安価で、味や溶け具合などでチーズと遜色なく、冷めても硬くならないソフト食感など多数ある。
一方アメリカでは、植物性チーズが全チーズ市場の約1割を占めると言われている。背景にベジタリアン増加や、「ヴィーガンダイエット」と称する乳製品や動物性食品を摂取しないダイエットが流行していることがある。また「スキニー」と称し、様々なヘルシーなレシピが開発・公開されている。
同社では「この波が数年後に日本に来ることは必至」と捉え、これに乗り「第3のチーズブームを巻き起こそう」と今秋、戦略的PR活動をスタートする。というのは60年代、アメリカ人のコレステロール摂取量は圧倒的に日本人より多かったが、00年以降ほぼ同等となり、今では女性に関して逆転している(群馬大学大学院医学系研究科調べ)ことがある。
具体的には、市場でまだ認知されていないスティリーノという名前の認知向上とブランド化を目指した活動で、BtoCとBtoB、Web戦略など全方位で行い、相乗効果を図る。
BtoCでは、重点メディアを定め、先進国や健康情報の発信ほか、企業や製品情報を一元管理し、媒体ごと異なる切り口で、プロモート活動を行う。また、レストランとのコラボレーションで、スキニーチーズバーガーやピザなどスティリーノメニューを提案。TVやWebなどにも取り上げられやすくし、話題作りに努める。全国主要都市試食会など街頭イベントも開催する。商品開発では、様々なテイストのスティリーノ派生商品を展開する。
BtoBでは、食品展示会に出展し、主催者に働きかけ同社中心にヘルシーフードゾーンを設置。出展企業に参加を募り、健康を意識した商品によるコラボレーションメニューを開発し展示する予定だ。また、特定ユーザー向け試食会を実施し、メニュー冊子配布やプレゼンテーションを行う。
この取組みを通じて、同社の前年度スティリーノ生産量1570t(末端製品ベース)を、今年度は72%増の2700t、3年後の17年には、3.7倍に相当する1万tという数値目標を掲げる