コラール 伊織
乳製品の代替食品がますます消費者を取り込んでいる
CNBCニュース
2018年5月29日 ローレン・ハーシュ筆
2018年5月29日 ローレン・ハーシュ筆
乳製品の代替製品の成功について、オランダのラボバンクのアナリスト、トム・ベイリーは、それらの企業が、透明性のあるラベリングや、地元の原材料を使用するなど、効果的に代替製品が体に良いことを伝えることができている一方で、牛乳のパッケージングは、この数十年間で少しは変わったとはいえ、ほとんど同様にあいまいでありつづけていることを述べる。 「乳製品業界もまた、植物ベースの飲物に比べて、栄養効果や風味の良さについて伝えてはいるのですが」とベイリー。「代替製品業界は、健康とライフスタイルについての消費者の考え方を満たす乳製品なしのオプションを好む消費者を、感情的に結びつけることにおいて、大変優れています。」
「わたしたちの製品は、どのようにあなたを愛し返せるでしょうか?」と、乳製品を用いないプロバイオティックのヨーグルト、クリーマー、冷水で焙煎するコーヒーなどを製造するカリフィア・ファームは、そのウェブサイトで顧客に問いかける。「化学製品をできるだけ用いないこと、遺伝子組み換え食材を用いないことによってカリフィアはあなたの身体を愛し、また維持可能性を大切にすることによって、あなたの環境を愛しています。」
同様の言葉遣いや目標は、カリフィアの競争相手である、エンドウ豆のミルクやヨーグルトを製造するリップル、ココナッツミルクのアイスクリームを製造するナダムー、そして動物性の材料を用いず、酵母と発酵プロセスを用いてミルクを製造するパーフェクト・デイなどによっても共有されている。
一方で、成長を確保できた牛乳ブランドもあった。 コカ・コーラは、看板製品であるソーダの売上が、変わりゆく消費者の潮流に直面したことを受けて、その飲物のポートフォリオを再び考案する必要に迫られ、プレミアムミルクブランド、フェアライフを立ち上げて成功している。
「乳製品における革新とプレミアムは、認識されるべき価値があります」とベイリー。その他の牛乳企業もまた、新しいパッケージングや、牛乳の原材料がどこからきているか明確にするといった透明性のあるラベリングを採用することで、成功例にならぶことができる、とベイリー。 依然として、大量生産された製品や、動物たちがどのように扱われているかについての、消費者の疑念は強い。
一方で、乳製品企業による、代替製品への投資も続いている。 2017年、乳製品ヨーグルトのダノンは、豆乳ブランドSilkのメーカー、ホワイトウェイブを100億ドルで買収した。ジェネラルミルズは、ナッツヨーグルトとナッツチーズのカイト・ヒルに投資している。