社内報「まりん」平成17年8月1日号より
■ 最優秀賞(営業部門)『値切りを封じ込めるテクニック』
大阪支店第2チーム 井ノ原 康範
「値切りを封じ込めるテクニック」というタイトルを見て、まさに私が直面している状況と同じだ、と思いました。チーズ値上げ交渉を3店難航店として交渉している。「値上げ」という事で、相手に不利益なことをお願いするということで、私は逃げ腰になっていた。しかし、このビデオを見て、先方から同じようなセリフを言われたな...というのを思い出した。"何とかお客様の役に立ちたい"という思いが、"何とかお客様に対して良い顔をしたい。嫌われたくない。"という自己防衛に変わっていたのではないか、ということも感じました。お互いに利益があって「商売」というものが成立するのであって、お客様だけ得をして、こちらが不利益になるのは商売ではない。こちらの利益も出して、お互いが納得する点にもっていくためのビデオではないか、と感じました。ビデオの中のテクニック自体、大変勉強になりましたが、私としては、商談の場面でビデオのことを思い出し、冷静になって話を進めていけば良いのではないかと思いました。受け売りの言葉や付け焼き刃のセリフでは説得力もなく、見透かされてしまうので、メモを取ったセリフ、場面を自分の立場に置き換えて、シュミレーションしてみる事が大切だと感じています。相手を批判せず、誠心誠意の態度で価格面だけを要求してくる時に、いかにしてサービス(メニュー提案、商品説明会、ミニマリン会)や情報を提供し、かわして、正規の販売価格で決着させる、という事をもう一度念頭に置き、日々の営業活動を行っていきたいと思います。また、行き詰った時にはビデオを見て、客観的に自分の行動を考えていきたいと思います。
■ 優秀賞(管理部門)
『ビジネス・コミュニケーション・ツール使い分けの常識』
営業部業務課課長 赤松 三八喜
ビジネス・コミュニケーション・ツールについては各種あるが、それがそれぞれ目的に応じて選択しないと大変な失敗を招くということが、このビデオを観て、再確認させられた。最も重要なことは、そのツールを利用して相手がどう受け取る、あるいはどの様に満足するのかをまず考えて選択するということである。ビデオ内で、各種の失敗例が紹介されていたが、私も知らずに先方に迷惑をお掛けしていることがあるのではないだろうか、と再度考える必要性があると思い始めている。私自身も受け取る側として、ここに紹介されていた事象を受けたことが思い出された。FAXにて大量の請求明細を送付してくる物流会社。送付されてくる時期は丁度、月次処理の月初であったため、オーダーなどのFAX受信に多大な迷惑を被った。個人情報の掲載された書類をFAXで送付してくる仕入業者。面談の礼を電子メールで送信してくる新規業者。忙しい時期に毎回道順を携帯電話で聞いて来るトラック運転手。非常に重い添付ファイルを送信してくる物流会社。重要な商談を携帯電話にて通話し、しかも電波状況が悪く、途中で切れてしまう営業マン。等々、私が受け取る側として感じたことは、山程ある。
私自身が受け取る側として感じていることがあるのだから、自分も発信側として行っていることもあるだろうと考えられる。これを機に、再度相手がどう思うのか、満足してもらえるのかを考えて、その送付情報をどの様なコミュニケーションツールを選ぶのか考えて利用していきたいと思います。
■ 優秀賞(生産部門)
『誰にでもできる!改善道場』
生産部 泉大津工場係長 黒岡 昭彦
改善のポイントという事で3つの点からわかりやすく説明されたビデオでした。まず1つめの「着眼」するポイントですが、普段工場で働く毎日の作業の中で「この作業は疲れる」だとか「やりにくい」と感じている事が多くあります。しかし、クレームがあったり、多量の不良品を作ってしまったりしなければ、なかなか改善しようという気が起こりません。また、日常の作業で改善というと、どうしてもやるからには大きな成果を得たいという気になって、手を付けられない事が多くあります。改善は、現実的な制約の中で行うものですから、「小さな事からコツコツと」という意識を持って取り組んでいきます。キーワードとしてあげられていた「いちいち」「イライラ」「うっかり」「うろうろ」を泉大津工場内で考えてみると、ダイスカット作業でいちいちコンテナを運んだり、カットのステンレスワイヤーをチェックしたりしている。うっかり賞味期限の日付を間違えたり、急いでいるのに自動倉庫の順番待ちで原料が出て来なくてイライラしたり、包材等の置き場がわかりにくく探すのにうろうろしたり。少し考えてみるだけで、すぐに改善すべき点が見えてきます。ISO取得PJの中で取り組んでいる基準や標準を明確にし、現状との差を詰めていく改善を心掛けています。
次に2つ目の改善項目が決まった後の、どのように改善するかの「着想」のポイントですが、原因の思い込みに注意、と言われていた様に、1人で考えていると1つの事にとらわれてしまって、簡単なことを見逃してしまっていることが多い様に思います。コスト・時間・技術といった制約の中で行う事ですから、「3人よれば文殊の知恵」ということわざもあるように、多くの情報を集めてから始める様にします。キーワードの「やめる、へらす、かえる」ですが、昔からやっていたからと言う理由でムダな作業をしていたり、機械の調整が悪く何度もチェックしていたりする事がありますので、その作業を止められないのか?回数や頻度を減らせないのか?もっと楽にできる方法はないのか?という様な考え方で進めれば、スムーズに改善が進むと感じました。
そして実際に改善に取りかかる「着手」のポイントでは(弱者の戦法)という言葉が印象に残りました。現場の中では、そのくらい誰でも出来るだろう、とか、注意していたら間違わない、などと思って手を付けないことも多くあります。今一度ミスをしたり、時間が遅くなってしまう様な事を、個人の能力の差などと思わないで、改善に取り組みたいと思います。週に1度は5分程度のスタンドミーティングで現場の問題点について話し合い、その時に改善の心を唱えるようにします。
一、 固定観念はすべて捨てよ。
一、 すぐにやれ。言い訳は無用。
一、 金で逃げるな。チエで勝て。
一、 真因をつぶせ。なぜ五回。
一、 改善に終わりなし。今が最低と思え。
■ 優秀賞(研究部門)
『大誤解!ミネラル不足の新事実』
研究部Bチーム主任 福村 仁志
2005年に、日本人の栄養摂取基準が見直され、摂取量を増やしたほうが良い栄養素に、カルシウム、食物繊維、不飽和脂肪酸(DHAなど)とカリウムがあげられていた。2004年度まで、カリウムの摂取目安量は2000mg/日で、平均2300mg/日ぐらいであったが、新基準では3500mg/日となっている。これは、現代の生活習慣病といわれる心筋梗塞や脳卒中の予防として、ナトリウム過多の食生活に対して、カリウムの摂取量を増やして、体内のイオンバランスを調整し、さまざまな病気の引き金となる高血圧を予防するというものでした。先日、ドイツの乳化剤メーカのBkギューリニが、プロセスチーズの乳化剤として、従来は、リン酸やクエン酸のナトリウム塩がメインだったが、リン酸カリウムを用いて、ナトリウム塩と同等の性質を持ったものを案内しに来られた。ヨーロッパやアメリカ等では、減塩(=減ナトリウム)志向が高まりつつあり、カリウムを使った商品が増えてきているとのことだった。その時は、特に興味を持たなかったが、本日のビデオを見てなるほど!と納得させられた。また、土曜日のテレビではヨーグルトにスキムミルクを入れて食べれば、カルシウムの摂取量が多くなり、カルシウムが多いと体内の体脂肪が燃焼しやすくなるとのことだった。
このように、最近はある栄養素や食材を取り上げて、"体にいい"という内容のテレビ番組が増えてきており、その食材・商品が売り切れるということがあり、現にスキムミルクを買いに行くと、売り切れだった。一時的な市場ということも考えられるが、自分達が作っている商品に対しても、どのような栄養素が入っているのか、また、特徴があるのかという事をもっと掘り下げて勉強し、お客様に対して自信を持って説明できる知識や提案力のUPが必要だと感じました。