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#57 黄色?白?チーズの色の違いの秘密

研究部Bチーム | 更新日:2013.08.12

#57 黄色?白?チーズの色の違いの秘密
 普段何気なく購入して使うことも多いかと思うナチュラルチーズですが、黄色いチーズと白いチーズがあることに皆さんお気づきでしょうか。店頭に並んでいる数種類の商品を見比べてみると黄色いチーズの商品と白いチーズの商品が混在して並んでいる場合、もしくは一つの商品の中で黄色いチーズと白いチーズがミックスされている場合もあります。一般にはオセアニア産のチーズは色が黄色く、ヨーロッパ産のチーズは色が白い傾向にあるといわれています。この色の違いはどこから来るのでしょうか。今回は、チーズの色の違いの秘密に迫りたいと思います。
 チーズが生乳を原料として作られるということは、皆さんほとんどの方がご存知かとは思います。一般に流通しているチーズは、大半が牛乳から作られています。結論を先に言ってしまうと、チーズの色の違いは主に酪農形式の違いから来るものといわれます。植物(牧草)の中に含まれる葉緑体の色素のうち、カロテン(黄赤色)の色素は乳脂肪に移行するため、牧草を餌とする自然放牧を行っているオセアニアのチーズは一般に色が黄色い傾向にあります。また、季節により牧草に含まれるカロテンの量には差異が生じるため、製造時期や季節によって色や風味などに多少の差異が生じると言われています。一方、ヨーロッパ、アメリカ等では年間を通じて配合飼料(コーン、小麦粉、牧草等)を乳牛に与える牧畜が行われているので、季節による品質の差異は生じにくく、チーズの色はオセアニアと比較すると白い傾向にあります。
 マリンフードのナチュラルチーズ製品では、オセアニア、ヨーロッパ、アメリカ等世界各国の原料チーズを使用しております。そのため、製品によって黄色い色合いのものから白っぽい製品まで様々なタイプがございます。料理などによって黄色い方がおいしそうに見えるという場合、白っぽい方が良いという場合、色々あるかとは思いますが、用途に応じて産地の異なるチーズを使い分けてみるのもいかがでしょうか。
アメリカ産とオセアニア産チーズの違い