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#18 プロセスチーズの作り方

-------- | 更新日:2005.10.28

2005年10月28日
第18回「プロセスチーズの作り方」
研究部Bチーム R.Y


一言に「チーズ」と言っても「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」に分けられるのは何度か
このコラムでもご紹介してきました。ここで簡単に復習しておくと「ナチュラルチーズ」とは
牛や山羊から搾取した原料乳に乳酸菌やレンネット(仔牛の胃から抽出した酵素)を加え
凝固させ、熟成させたもの。原料乳の種類や製法、熟成時のカビの種類などで様々な
タイプのものがあります。
「プロセスチーズ」のプロセス(process)は「加工(処理)」という意味。ナチュラルチーズを
粉砕し、加熱溶解し乳化したものを「プロセスチーズ」と呼んでいます。
では、実際どのようにしてプロセスチーズは作られているのでしょうか?
今回はその過程をご説明いたしましょう。


1.チーズを選ぶ
原料となるチーズの味は出来上がってくるプロセスチーズの味に大きく影響を及ぼします。
作ろうとするチーズの風味を考えて原料のナチュラルチーズを選んでいきます。
一度溶かしてしまうので、一種類でなくても構いません。例えば同じチーズでも熟成
期間の違うものを混ぜたり原産国を変えたり、また様々な種類の違うチーズを混ぜて
みることも可能です。チェダーやゴーダーは世界各国で作られていますが、産地によって
味が少しずつ異なります。 みなさんならどんなチーズを選びますか?
2.釜に入れる前に
ブロックのチーズを溶かすのは時間がかかるので、チーズを細かく粉砕します。
そしてチーズを溶かしただけではうまく混ざらないので乳化剤を加えます。
この乳化剤としては一般的にリン酸塩やクエン酸塩が使われます。
3.ナチュラルチーズ→???
準備が整ったら乳化釜にチーズを入れて加熱します。
混ぜながら80℃くらいまで加熱していくと、とろ縲怩阯nけたプロセスチーズができあがり!
一見簡単なようですが、温度が上がりすぎたり乳化時間が長すぎると美味しいチーズが
できません。この工程をしっかり管理することが、安定した品質を維持するポイント。
4.成形・加工
できあがったチーズはとてもやわらかいので、様々な形にすることができます。
大きな型に充填して後から加工することも、小さな型に充填してそのまま包装
することも可能です。キャンディーチーズのように一つ一つ包むことができるのも
プロセスチーズならでは。包装されたチーズはすぐに冷却され、あとはみなさんの
お手元に届くだけです。
チーズだけではなく、サラミやナッツを加えたり、着色料を入れて色を付けたりなどすると
様々なプロセスチーズを作ることができます。チーズってほんとにたくさんの種類があります。
ぜひお気に入りのチーズを見つけてみてください。
ジョリチーズ スティックチーズ