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#2 100年後のチーズのお話

研究部Bチーム | 更新日:2000.02.01

2000年
第2回「100年後のチーズのお話」

チーズの消費量
 過去、大きな成長を続けてきた世界のチーズの総消費量ですが、中でもわが国の消費量はこの30年間で飛躍的に成長しています。一人あたりの消費量で見ると、世界では過去30年余り変化が無かった(約2.5kg)といえますが、この間に日本は4.5倍(1970年-約0.4kg:2000年-約1.8kg)もの急成長を遂げています。
世界各地別の推定消費量を見てみると、依然世界全体(約1500万t)の90%近くがヨーロッパと北アメリカで消費されており、まだまだ日本もそのレベルには追いついていません。

100年後のチーズの消費量は?
 ここで100年後のわが国のチーズ消費量を推測してみましょう。従来の消費量の推移やチーズそのものの魅力から考えても1人年間7kg(現在の約4倍強)程度は十分達成できるでしょう。今の子供たちはチーズもピザも大好きです。日本人の食生活は確実に変化してきています。
 今後のチーズ消費にも関わるファクターとして特に重要なものは、・低カロリーチーズの開発、・アメリカのチーズ輸出激増と関税の引き下げ、・遺伝子操作による乳量増大・・・等が考えられます。
 もちろん人口も重要なファクターで、厚生省が発表した100年後の推定人口は、高位モデルで推移して現在とほぼ同じ1億4000万人、低位モデルで推移して約6700万人です。(実際、現在まで低位モデルで進行中です)
 つまり、100年後の日本の総消費量は48万~87万t。日本の低位モデルを前提にし た100年後の世界のチーズの総消費量は約3100万tということになります。

100年後のチーズ
 おそらくチーズの消費量はこれから増加していくことでしょう。これからの100年間、ひょとしたら私たちとチーズにはこんな未来が待っているかも知れません。

     ......これからの100年間......

2000年 アメリカのチーズ輸出激増に伴うチーズ関税の引き下げ
2010年 硬質タイプ以外の常温保存可能なチーズが登場
2022年有機チーズなどの高級チーズが大流行
2050年厚生省によるチーズ推奨
2058年 遺伝子操作による乳量激増などに伴う乳価の低価格化
2060年和食、和菓子にチーズが定着
2070年二日酔いに効くチーズが流行
2080年家庭で作れるカップチーズが定着
2090年自動販売機に飲むチーズが登場